■ 裁判員制度を図解化して思ったこと
2週にわたって図解化した裁判員制度シリーズ、今回が最終回です。かなりざっくり、駆け足でご説明しましたが、
- どんな目的で始まって
- どんなふうに裁判員に選ばれて
- 選ばれた人は何をするか
という、大きな流れを追うことはできたと思います。
(復習のため、もう一度図をだしておきますね。(クリックで拡大))



これらの情報はすべて、最高裁判所の裁判員制度特設ホームページに載っているものです。これをじっくり丁寧に読むことで、まる1日かけて私もやっと理解できるようになりました。
でも、皆さんは1日かけなくても、3枚のパワポスライドを見れば、一瞬で大体のことが分かりますよね。
理解度のスピードの違いはどこからくるのでしょう。
裁判員制度特設ホームページは、すべての情報をしっかり、もれなく、丁寧に、順を追って書かれているのに対して、3枚のパワポスライドは「裁判員になったら、いったいどうしたらいいんだろう?」という当事者が知りたいソボクな疑問を、疑問を抱く順番で、ポイントを絞って図解化しました。
裁判員制度特設ホームページがドラマの全編12時間ノンストップなら、私が図解したパワポスライドは総集編の30分バージョン、といったところでしょうか。
相手に何を、どうやって伝えるかのスタンスの違いが、表現の差にもつながるのですね。
特設ホームページは専門家の目から入念に、あらゆる情報を網羅しているため、本気で調べたい人にはとても役立つ内容です。でも、裁判員制度のホームぺージを見る大多数は素人。手っとり早くポイントだけつかみたいというニーズを満たすには、こんなふうにダイジェスト版があってもいいのになーと思います。
■ 1枚であらわすと?(クリックで拡大))

司法の現場にいる人にとっては当然と思われる内容も、シロウトの裁判員にとっては分からないことが今後もたくさんありそうです。それは、立場の違いによる、見える景色の差からくるのではないか。その思いを1枚の図にしてみました。
このギャップを埋めるのに、図解はかなり役立ちそう!図解のとてつもない可能性を感じました。
■ この図のポイント教えます(クリックで拡大)

図解におけるポイントは3つ。
- 弁護士+裁判官+検察官の目線と、国民の目線の差を強調するために、足場に高低差をつくる
- それぞれの目線の先に、5合目の富士山(国民)・頂上近くの富士山(弁護士・裁判官・検察官)が見えるように表現し、見える景色の差を強調する
- ギャップを表すために、双方向の矢印を目立つ色で入れる
ちなみにこちらで使った図形は、角丸四角と台形と矢印とフリーフォームのギザギザ、直線のみ。簡単でしょ?
■ 編集後記
週末は福島から両親が、静岡から義母がそれぞれ上京しました。みんなで美味しいものを食べて飲んで笑って、楽しく過ごせました。おかげで体がまた重くなってきたので、明日からランニングしないと!(実は2009年ホノルルマラソンを目指して、ブログ書いてます)
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